作曲家・田中公平さんが語る『天外魔境 風雲カブキ伝』秘話

カブキ伝

ファミ通.comにて、作曲家である田中公平さんのインタビューが掲載されています。PCエンジンで発売された「天外魔境 風雲カブキ伝」の裏話など、なかなか面白い内容になっています。

京を行く!

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なんでも、8月12日に行われる「ファミ通コンサート」でカブキ伝の音楽が演奏されるとかで、インタビューをしているのだそうです。インタビューの内容は広井王子さんとの出会いから他のゲームの仕事の話など、バラエティに富んでますね。僕自身、田中公平さんの名前を知ったのはカブキ伝からで、このゲームの音楽は好きでした。今でも時折テレビ番組で流れるというだけの人気があるので、元ネタは知らなくても曲だけは知っているという音楽として有名なんじゃないですかね。

それにしてもインタビュー記事を読んで初めて知ったのですが、田中公平さんはカブキ伝以外にも結構いろんなゲーム音楽の仕事をされているんですね。僕はカブキ伝以外だとやっぱりアニメの音楽のイメージが強く、実際数多くのアニメを手がけている方なので初めて知ったことも多くて驚きました。また田中公平さん自体、結構なゲーマーだそうです。そういうゲームに理解のある方が直接音楽を担当したからこそ、カブキ伝の音楽は25年にもわたって愛されている名曲なのかなって気もしますね。

ゲームとしてのカブキ伝に話を移しますと、僕の中では音楽は良かったものの、ゲームとしては天外魔境Ⅱのあとだけに辛いものがあったなぁという印象があります。天外Ⅰ・Ⅱのキャラクターたちがゲスト出演したり、Ⅱよりもアニメパートがよく動いて綺麗になっていたり…と、進歩した部分も感じられますし、ボスキャラクターたちが戦闘前に歌うミュージカル演出など当時としては面白い試みが盛り込まれていたとは思います。それと忘れちゃいけないのが牧瀬里穂さんの出演で、阿国というヒロインを演じられてましたね。キャラ的には結構好きでした。

ただ桝田省治さんのシナリオではないというのが、発売当時から気になっていたところではありました。なんか桝田さんの書くカブキとは違う気がするし、あの頃の桝田さんのエグ味のあるシナリオを堪能したあとだとカブキ伝は綺麗すぎる、みたいな。結局その後桝田さんが天外魔境に関わることもなくなり、なんか自分の中では「ゲームとしてはどうなんだ」っていう…僕の中でカブキ伝はそうした分岐点だったなと思います。そして、ハドソン自体もなくなってしまいました。

それでも当時1回はクリアしたんですけど、実はのちにPSPで発売された「天外魔境コレクション」で遊び直したさいは、あまりにもエンカウントが多すぎて世阿弥と会う前に投げました。あの鬼エンカはレゲー特有とかいうレベルを越えて酷すぎやしませんか?みたいなwもう無理でしたね、僕には…。

しかしこのインタビュー記事を読んでいると、そんな記憶すらもなぜだか微笑ましく思えてくるのですから不思議なものです。見たかったなぁ、幻の桝田省治版天外魔境Ⅲ…。田中公平さんが音楽担当を続投した上で実現していればきっと名作になっていたのではと想像するのですが。まぁ、しょうがないですな。

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