久々にΖガンダムを見る #05

機動戦士Zガンダム1

AbemaTVのZガンダム放送、ついに終わっちゃいましたねぇ。最終回は視聴者数が89.7kと、さすがにかなり多かったですね。久々に通しで見続けてみましたが、今見ると変な演出だとかセル画の色塗り間違えなど色々と気付くところもありますが、作品としてはやはりとても面白かったです。

最終局面、怒涛の展開

40話以降の「これから話を畳むぞ」っていう最終局面を改めて見直すと、怒涛の展開で驚きますね。ザッと簡単にまとめると、

  • 40〜42話:コロニーレーザー・グリプス2始動。ティターンズはエゥーゴの拠点の一つグラナダをコロニーレーザーで焼き払おうとする。
  • 43話:グリプス2を止めるためアーガマはアクシズと接触、シャアが頭を下げてハマーンの協力を得る。ハマーンはエゥーゴとの約束は守ったものの、グリプス2自体は占拠。
  • 44話:ハマーンはゼダンの門でジャミトフと接触しザビ家再興のための交渉をするも決裂、グワダンとティターンズが交戦状態に。アーガマはグワダンを援護。
  • 45話:ハマーンはアクシズをゼダンの門へ衝突させゼダンの門を破壊する。これによりティターンズは拠点を失い、大幅に弱体化する。メラニー会長はティターンズをさらに追い込むため自らハマーンと直接交渉する。
  • 46話:シロッコがハマーンと接触するという話を聞きつけたジャミトフが自らもハマーンとの交渉に乗り出す。シャアはシロッコとハマーンを片付けようとするも失敗。混乱に乗じてシロッコがジャミトフを暗札。シロッコはハマーンがジャミトフを札害したと濡れ衣を着せティターンズ艦隊を乗っ取り始める。
  • 47話:エゥーゴはアクシズに占拠されたグリプス2を奪取するためメイルシュトローム作戦を展開する。カミーユはハマーンのキュベレイを倒し損ねるものの、グリプス2自体は奪取に成功。
  • 48話:エゥーゴはグラナダへ落下しようとするアクシズをコロニーレーザーで強引に進路を変更させる。またジュピトリスより派遣されたレコア隊がドゴス・ギアを強襲、撃沈。ジャミトフとバスク・オムが消えてシロッコがティターンズを掌握。
  • 49話:グリプス2の護衛に当たっていたラーディッシュらエゥーゴ艦隊がティターンズとアクシズの総攻撃を受ける。エゥーゴが救援に向かうもラーディッシュ撃沈。またジュピトリスからはシロッコが出撃し、グワンバンからはハマーンが出撃、シャアと三つ巴の戦いとなる。
  • 50話:ティターンズの残存戦力を壊滅させるためブライトはコロニーレーザーの発射を命令。ティターンズ艦隊はそれを受けてほぼ壊滅する。エゥーゴとティターンズがどちらも疲弊したところで美味しいところを持って行こうとしていたハマーンはエゥーゴ勝利の状況を不利と見て撤退。シャアは行方不明、カミーユは精神崩壊で廃人に。

…もうしっちゃかめっちゃかですなw手を組んだかと思えば次の話では敵になる。三勢力が入り乱れて戦う構図はとても(表向き)子供向けのアニメでやる内容としてはいささか複雑すぎる気もします。っていうか当時の小・中学生とかこれ見て話を理解できていたんでしょうかねw

富野監督の話によるとZガンダムの中盤あたりで「次もガンダムをやるぞ」という話が出てきたということですが、それによってシャアとハマーンの扱いも変わったんでしょうか。Zガンダムは当初「逆襲のシャア」というサブタイトルが付いていたのは公開されている富野監督の企画書でも明らかになっていますし、もしZZがなければひょっとしたら最終決戦も少しは違うものになっていたのかなって…。あ、カミーユは最初からカミーユ・クローデルよろしくああなることが決まっていたと富野監督が語っていますね。このカミーユ・クローデルがカミーユ・ビダンのモデルだと、ZガンダムのLDボックスについてきたライナーノート、富野監督と庵野監督の対談の中で語られています。

機動戦士Zガンダム2

それはともかくとして、Zガンダムの最終話は今見てもやはり素晴らしい。作画面も気合が感じられますし、カミーユとシロッコの戦いは最終話らしい盛り上がりで好きです。実のところ僕はかれこれZガンダムの最終話だけでもこれまでの人生の中でおそらく100回は見ているのですが、不思議と何度見ても飽きない。飽きれよって話なんですが、なんか定期的に見たくなってしまう魅力を感じるんですね。戦いが終わった後のカミーユは何度見ても唖然とするというか、自分の心の中もまっさらになってしまうような虚無感が感じられて好きなんです。

とは言っても、最初この最終回を見たときはサイコキネシスとか念動力で戦っているアニメなのかな?という印象は受けました。戦場で亡くなっていた者たちの魂がカミーユに語りかけ、吸収されて…というのは、そう見えても仕方がないんじゃないかと今でも思います。例えばフォウとロザミアがカミーユに寄り添ってシロッコを討つシーンがそれですが、やはりこの辺の演出についても富野監督の初代ガンダムの小説に見る、「思惟の呼びかけ」「思惟が交わされる」「思惟の流れ」「知覚が翔ぶ」といった、ニュータイプ同士の共鳴の表現手法を知らないとサイコキネシスかオカルトか、という感じになっちゃうのかなぁと。そこを予習しておくとこの最終回ももっと深みが増してくるんじゃないですかね。

ところで現在AbemaTVではこのタイミングでダイターン3やイデオンが放送され始めましたね。てっきり次はZZがくるものかと思っていたんですが、これは予想外の展開…さてはAbemaTVスタッフに富野信者でもいるんでしょうか。こうなったらザブングル、ダンバイン、エルガイムなんかも放送して昭和富野祭りでもやってもらいたいものですな。

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