PCとXboxで配信中のフォロワーMOD「Celestine」の翻訳が一通り終わったので、通しで遊んでみました。
MOD説明
Celestineはかつてステンダールの番人であった聖職者、セレスティンをゲームに追加するMODです。セレスティンはプロの声優であるThea Soloneさんにより1900行以上の台詞を独自に収録したカスタムボイス・フォロワーとなっており、メインクエストのほかサブクエストに対しても豊富な反応を示すキャラクター性として作り込まれています。

実際遊んでみるとさすが1900行以上もの台詞を収録したというだけあって、セレスティンはあらゆるクエストに対し反応します。ドラゴンボーンとしてのメインクエストはもちろんですが、ホワイトランで起こる「緊急事態」や、リフテンの「愛の書」などサブクエストでも独自の台詞で反応してくれます。またクエストでないにしても、ウィンドヘルムでダークエルフに侮辱的な言葉を投げかけているオッサンに対し怒り出すなど、Skyrimの世界に対する細かな台詞がそこかしこに用意されています。
これらの台詞はクエストが始まると同時にセレスティンが自動的に喋ることもありますが、プレイヤーから話しかけることによって喋ることもあります。その時々で違うようですので、こまめに話しかけてみてください。クエスト開始時だけでなく、クエストの結果についても反応することがあります。
このほかにも戦闘時の掛け声もかなり多くのパターンが用意されており、ドスの効いた声で叫んでくれる場面もあります。
セレスティンの背景
セレスティンはハイロックからやってきた、ブレトンの女性聖職者です。かつてはステンダールの番人だったそうですが、方向性の違いにより離脱し、現在は独自のやり方でステンダールの光を世界にもたらすべく活動しています。
セレスティンに家族の話を聞くと父親についてはあまり語ることもなく、その行方を知らないし捜そうとも思わない、と言います。このことから、子供の頃は母子家庭で育ったのかもしれません。
またセレスティンの年齢についてはプロポーズ時に「子供や家、農場を持つ夢を追う時期はもう過ぎた」という台詞を喋ることから、それなりに歳を取っているものと思われます。少なくともピチピチギャルではないです。
インストールの注意点
セレスティンはMOD独自のクエストを通じて正式にプレイヤーのフォロワーとなります。しかしこの独自クエストはソリチュードのブルーパレスにいるファルク・ファイアビアードから受注できるクエスト「狼を呼びし者」と言うなれば一体化しており、すでに「狼を呼びし者」をクリアしてしまっているデータではセレスティンの独自クエストが進まない仕組みになっています。
以上のことから、セレスティンをゲームに組み込んで遊ぶ場合は基本的には新規でゲームをスタートすることをお勧めします。またブルーパレスがクエストの開始地点になっている関係上、ブルーパレスに何らかの改造を施すMODを導入している場合は、セレスティンのMODがうまく作動しない可能性が出る点も注意してください。
セレスティン独自クエストの注意点
セレスティンは極めて強固な倫理観、道徳観を持ち、その道徳規範に妥協しない性格となっています(とはいえ実はとあるクエストでは説得を成功させれば譲歩してくれます)。その意味では偏執的とも言えるかもしれません。
具体例としては、まずセレスティンはデイドラを徹底的に憎悪しています。そのほか盗賊ギルドや闇の一党についても容赦なく罵倒します。またデイドラの力、あるいは呪いについては「穢れ」「腐敗」「邪悪」と言い切った上で、これらの勢力と取引きした状態でセレスティンの独自クエストを開始した場合、セレスティンはその背景を見抜き、問答無用で敵対し、攻撃してきます。そしてこうなってしまったが最後、クエスト自体が失敗扱いとなり、それ以上進めることはできなくなります。
セレスティンは文字通り「見抜く」ことができます。フォロワーになったあともデイドラクエストの現場にいるとかいないとか関係なく、デイドラとの取引きや犯罪を見抜いてきます。ステンダールがセレスティンに電波を送って教えているのかもしれません…。
つまりセレスティンをフォロワーにする前にデイドラ関係のクエストや盗賊ギルド、闇の一党といった犯罪に深く関わる派閥と関係を持つことは絶対に避けてください。同胞団に関しても人狼化する必要性があるため、人狼化する前までは大丈夫ですが、人狼化後はセレスティンの「浄化対象」になりますのでそもそも同胞団には触れないことをお勧めします。当然、吸血鬼もNGです。
またセレスティンが正式にフォロワーに加わったあとについては、デイドラ関係のクエストで進め方次第ではセレスティンと敵対化する可能性が生まれるため注意が必要です。同様に盗賊ギルドと闇の一党についても、加入しようとするとセレスティンと敵対化します。
セレスティンの装備について
セレスティンは「殉教者の手」という片手メイスの固有武器を最初から装備しているほか、魔法衰退付きの皮の盾、そして重装の鎧、篭手、ブーツを装備しています。

初期装備である殉教者の手は25ポイントもの炎ダメージを与える付呪がついており、しかも魔力が無限なので、序盤はかなり強力な武器に感じられます。
セレスティンは基本的にこのメイスと盾による白兵戦を得意としますが、遠くにいる敵に対しては光を放つ魔法を使って攻撃します(バージョン1.Xまでは身体が光に包まれるパワーを使いましたが、バージョン2.Xからは魔法に変更されたようです)。
ちなみにプレイヤーが何らかの疾病状態にある場合、セレスティンに話しかけると「あまり気分が良くないんだ」という選択肢が出ます。これを選ぶとセレスティンがその場で疾病を治療してくれます。
セレスティンをフォロワーにするさいの注意点
セレスティンは最初の独自クエスト「炎の試練」クリア後に正式にフォロワーとなりますが、通常のフォロワー枠とは別枠でフォロワーとなります。

そのため、上の画像のようにリディアなどバニラのフォロワーも同時に連れ歩くことができ、3人パーティーを組むといったことも可能になっています。
しかしセレスティンをフォロワー管理MODの管理下には入れないでください。独自のクエストが発生しなくなるといった不具合が起こるようになってしまいます。これはMODの作者さんが警告していることですので、セレスティンで遊ぶ場合はフォロワー管理MODの扱いに注意してください。
セレスティンをフォロワーから外した場合は、自動的にソリチュードのドール城にある「神々の聖堂」へ戻ります。
ビジュアルオーバーホールMOD
セレスティンには本体とは別に別のモッダーが作ったビジュアルオーバーホールMODがNexusで公開されています。この記事で使用しているのは「Celestine – A Visual Replacer」というMODで、髪型を4種類から選ぶこともでき、個人的にお勧めです。
Xbox版については上記MODはまだ配信されていませんが、セレスティンの本体MOD自体にビジュアルオーバーホールMODが組み込まれるようになりました(バージョン10より)。
セレスティンとの結婚について
セレスティンとは結婚ができません。マーラのアミュレットを装備してプロポーズ自体はできますが、「子供や家、農場を持つ夢を追う時期はもう過ぎた」と言われ、拒否されてしまいます。またセレスティンとのロマンスシーンも用意されていません。
セレスティンと派閥クエスト
セレスティンをフォロワーにした状態で派閥クエストを進める場合は、結構大変で、一歩間違うとセレスティンと敵対化してしまうので非常に注意が必要です。
魔術師ギルド
ウィンターホールド大学から始まる魔術師ギルドのクエストは、セレスティンとの関係を維持したまま最後まで進めることができます。というか、派閥クエストの中では唯一最後まで進めることができるクエストです。
セレスティン自体はそもそも魔術師という職業に対し不信感を抱いていますが、それでも一応最後までは付き合ってくれます。
同胞団
同胞団については途中まではセレスティンとの関係を保ちながら進めることが可能です。具体的には同胞団クエスト「シルバーハンド」にて、人狼化するまではセレスティンと一緒に進めることができます。

しかしセレスティン自身は最初から同胞団を疑っており、「彼らは名誉や絆についてすぐに語りたがるが、金で雇われたただのゴロツキ以下」と評したり、同胞団メンバーから仕事を引き受けると「もう雑用をこなすのが早いな。これが自分の未来だと考えているのか?少しばかりの金のために、ただの使いっぱしりでいいのか?」と嫌味を言ってきます。
そしてクエスト「栄誉の証明」にて、ファルカスがウェアウルフに変身するところを見ると「これらの存在は許容されるべきではない、討ち滅ぼし根絶されるべきだ」「これらの存在は純粋な邪悪であり、腐敗以外の何者でもない!」と敵意を剥き出しにしてきます。
しかしこれはセレスティン流の最終警告で、それを無視して「シルバーハンド」で狩猟の女神アエラの血を受けて人狼化能力を得ると、「犬の臭いと内に渦巻く穢れを隠せると思ったのか?」「お前はハーシーンの約束を真に受けて、自ら堕落した。お前を見るだけで反吐が出る」と言い切り、プレイヤーを攻撃してくるようになります。
そのため、同胞団クエストを進めるにはここでセレスティンを倒さないことにはまともに進めません。倒した場合はセレスティンは死亡します。
盗賊ギルド
盗賊ギルドクエストの導入部分はまずブリニョルフにスカウトされてマデシの指輪を盗むことになりますが、マデシの指輪を盗んだときにセレスティンから「私はどんな些細な犯罪も見過ごすつもりはない」と言われて指輪を取り上げられ、強制的にクエスト失敗(警備兵に犯罪を目撃されてしまった状態)となります。

その後セレスティンから「無法者たちと手を組むつもりなのか」「その頭の中に少しは理性があるのか?お前は道具として利用されているだけで、すぐに捨てられることになるぞ!」「下水道に足を踏み入れれば、私は決断を下さざるを得なくなる」と最終警告をしてきます。
この最終警告を無視してラットウェイに入り、ブリニョルフに話しかけると「盗賊ギルドと手を組んだ」と判定されて、セレスティンが敵対化します。同胞団と同様、盗賊ギルドのクエストを進めたい場合はここでセレスティンを倒すしかありません。
闇の一党

闇の一党のクエストではまずアベンタス・アレティノの黒き聖餐現場に向かったのち親切なグレロッドを始末することになりますが、セレスティンは黒き聖餐自体に激しい嫌悪感を示すほか、オナーホール孤児院にて怒りのあまり自身が親切なグレロッドに天誅を下します。
その後プレイヤーは闇の一党に拉致されて廃屋に行くことになりますが、このときセレスティンも闇の一党に捕まって拉致されており、廃屋で選択肢を選ぶことになります。
ここではセレスティンを解放してアストリッドと戦い、勝利することで闇の一党を壊滅させる「闇の一党を打ち砕け!」のクエストに進むこともできますが、セレスティンを解放せず、「シシスによろしく伝えてくれ」を選ぶことでセレスティンを死亡させ、闇の一党ルートに進むこともできます。

解放前のセレスティンは「あの女に主の慈悲をもたらしてやる」と笑みを浮かべてヤル気マンマンなこと言いますが、プレイヤーにその気がないことを察すると、「闇の一党はゴミだ!ゴミ以下だ…奴らは虚無そのものに仕えている!」「お前はあいつらと手を組むというのか?人間と呼ぶに値しないゴミどもと!」と、半狂乱気味に叫んで死にます。普段は冷静なセレスティンにしては珍しく、一度は見ておきたいシーンです。

壊滅ルート、という終わり方ではありますが、セレスティンとの関係を保ちながら闇の一党クエストを進めることもできると言えばできます。でもファルクリースにある闇の一党の聖域はプレイヤーしか入ることができないため、最終決戦はプレイヤーひとりでやり遂げる必要があり、何だかちょっとイヤンな感じ。まぁゲームの仕様上仕方がなかったのかもしれませんが…。
セレスティンとデイドラクエスト
これまでも書いてきましたが、セレスティンはデイドラを人一倍敵視しており、セレスティンと一緒にデイドラクエストに挑んだ場合、バニラとは違った結末になることもあります。
メリディア

メリディアについては玉を拾ったときに「デイドラであろうとも、話を聞く用意はある」と興味を示すほか、ドーンブレイカーについても「まだ成すべき善があるのかもしれん。正しく使え」と、特に何もすることもなく普通にクエストが終わります。
ナミラ

マルカルスで発生する「死の体験」では、リーチグリフ洞窟でドラウグルを一掃するところまでは普通に進められます。その後の人肉パーティーで儀式が始まる前までにパーティー参加者たちを全滅させないとセレスティンが「私からその腐敗を隠し通せると思うのか?」と怒り出し、敵対化します。
このクエストではエオラ登場時の段階でその本性に言及すれば即戦闘となり、セレスティンとの関係を保ったままクエストを終了させることもできますので、余計なことに発展する前にマルカルスの死者の間で終わらせてしまった方がいいかもしれません。
モラグ・バル

同じくマルカルスで発生するデイドラクエスト「恐怖の館」はかなり特殊で、セレスティンがクエストを強制的に終わらせてしまいます。
具体的には番人ティラヌスを札害後(これに関してはセレスティンに咎められない)、モラグ・バルの祭壇でプレイヤーが拘束されるとセレスティンが儀式を行なって祭壇を浄化し、クエスト自体を失敗にして強制終了してしまいます。モラグ・バルのメイスも力を失ったという扱いとなり、以降館の中に入れなくなります。
このようにデイドラ関係のクエストは普通に終えるものもあれば強制終了となるものもあり、ちょっと先が読みにくいものになっています。セレスティンと一緒にデイドラクエストに挑む場合は、クエスト発生前に一旦セーブデータを作り、いざとなったら巻き戻せるようにしておいた方がいいかもしれません。
セレスティンと内戦クエスト
セレスティンは内戦クエストには参加しません。スカイリムはすでに深く傷ついており、戦争でさらに多くの一般市民が巻き込まれて傷つくようなことに手を貸したくないと言って参加を拒否します。
ただプレイヤーが内戦クエストに挑むこと自体を咎めはせず、また帝国軍、ストームクローク軍のどちらが勝利してもセレスティンと敵対化することはありません。内戦クエスト終了後はまたフォロワーにすることができます。
セレスティンの独自クエスト解説
クエスト1:炎の試練
セレスティンの最初の独自クエスト「炎の試練」は、ソリチュードのブルーパレスに行くと自動的に始まります。

ブルーパレスの門では衛兵のパッド(オーク)とセレスティンが押し問答をしています。そこでパッドに話しかけるとセレスティンがかつてステンダールの番人たちですら「過激」と判断された人物であることを聞かされます。その後セレスティンに話しかけ、ブルーパレスでファルク・ファイアビアードから「狼を呼びし者」のクエストを引き受けて外に出ると、セレスティンの方から近寄ってきてウルフスカル洞窟前で合流する約束をすることになります。
この「狼を呼びし者」についてはバニラ同様に、ポテマを召喚しようとする召喚師たちをセレスティンと共に倒せば完了となります。セレスティン自体がそもそも強いので、プレイヤーがそれほど育っていなくとも、極端な話セレスティンに丸投げしても簡単にクリアできると思います。クリア後はブルーパレスに戻り、ファルク・ファイアビアードに討伐完了の報告をしてください。

問題はこの後で、セレスティンは独自に動き出し、シビル・ステントールに近寄り、問い詰め始めます。セレスティンはシビル・ステントールが吸血鬼であることを見抜いており、ステンダールへの誓いによりシビルをその場で札害、現行犯逮捕されて投獄されてしまいます。

セレスティンが投獄されたあと、パッドと話し、セレスティンの言い分を聞きます。そして再びパッドと話してセレスティンの処遇を決めることになります。このとき、
- あなたも私も、彼女が誓いに従って行動していたことを知っているはずだ。
- シビルは吸血鬼だった。あなたはステンダールの御心に疑問を抱くというのか?
- 金貨を渡せば話が進むか?(賄賂)
- ここでは札人者に情けはない。彼女を処刑しろ。
の4択となりますが、1もしくは2を選択した場合は、セレスティンを救出し、セレスティンが正式にフォロワーになる形で炎の試練が完了となります。
一方3の賄賂についてはパッドは受け取ることはなく、言ってしまえば無意味。そして4についてはセレスティンを本当に処刑することになり、セレスティンが死亡する形で炎の試練が完了となります。言うまでもなく、セレスティンと旅をしたい場合は1もしくは2を選んでください。
クエスト2:信仰への試練
セレスティンが正式にフォロワーとなったのち、しばらく時間が経つと(あるいはリフテンに行くと?)、セレスティンから話しかけてきて「ステンダールの灯へ行きたい」と言われ、連れて行くことになります。

ステンダールの灯に行くと塔の中でセレスティンが祈り始めますが、ここで突然セレスティンに対し、どこからともなく声がかけられ、セレスティンは狼狽してしまいます。
セレスティン曰く「過去に聞いたことがある声だが、名前を思い出せない」とのこと。この時点では声の主が誰なのかはまったく分からず、ひとまずこの話は終了となります。
この時点でクエストジャーナルには「冒険を続ける」とだけ書かれた状態となりますが、実際にはプレイヤーのレベルを5レベル上げるとクエストが進みます。ですのでメインクエストなりサブクエストを進めて、その中でレベルを上げていってください。

ステンダールの灯でのイベントを見てからプレイヤーのレベルが5上がったのちベッドで寝て起きると、上の画像のようにセレスティンが夜うなされているのを知るイベントが発生します。その後セレスティンに話しかけて過去と向き合うべきだと諭して、「ソリチュードの九大神の寺院(神々の聖堂)」へ行って祈るよう促します。

神々の聖堂に行くと、セレスティンが祠の前で祈りを捧げ始めますが、そこでまた謎の声が響き、今度はセレスティンに「モーサルの郊外にある扉へ向かえ」との指示を出します。

扉はモーサルより北東の方角、沼地の上にまさにそのまま出現しています。ただ鍵がかかっていて、そのままでは扉を開けることはできません。
そこでセレスティンに話しかけるとなぜか鍵を持っており、その鍵を受け取って扉を開け、虚無空間へと入ります。

扉を開けて虚無空間に入ると、そこは暗闇が広がっており、火事で焼け落ちた家が見えるのみ。しかしセレスティンは、そこが自分の故郷であることを思い出します。そして暗闇の中を進むと、幼い頃のセレスティンと、謎の少女が立っており、2人を追いかけることになります。

この謎の少女こそがセレスティンの心を苦しめていた原因であり、名前をヘラといいます。彼女はセレスティンの姉妹(原文ではSisterと書かれていて、正確にどちらが姉なのかは不明)で、幼いとき、家が火事になったさいにセレスティンはヘラを見捨てて我先にと逃げました。それはのちにセレスティンにとって大きな罪悪感となりましたが、セレスティンはその罪悪感から逃げるために信仰に救いを求め、ステンダールの番人の使命感に熱中することで意図的に忘れることにした、というのです。

忘れていた過去を暴かれ、罪から逃げ続けていたことを認め、「自分は万死に値する」と膝から崩れ落ちるセレスティン。しかし過去の自分と向き合い、その罪を認めたことによりヘラは光となってセレスティンに赦しを与えます。そしてステンダールの恩寵によってこれからもセレスティンを見守ることを伝えるとヘラは消え去り、虚無空間から解放されます。これにて「信仰への試練」は完了となります。
独自クエスト完了後は…
セレスティンの独自クエストは内容そのものは短く、途中レベル上げの必要はありますが終わらそうと思えばすぐに終わらせることができるものになっています。何かとレベルが上がりやすい序盤のうちにセレスティンをフォロワーにして片付けてしまうのが良いかもしれません。

クエスト完了後に宿屋に行きセレスティンに話しかけると、「一緒に飲もう」という選択肢が出て、セレスティンと長々と語り合うちょっとしたイベントを見ることができます。
虚無空間については一種の精神世界ですね。若干、テレビ版エヴァンゲリオンっぽくもある、良い意味でバニラのSkyrimとはテイストの違うクエストで、個人的には面白く感じました。ただこのクエスト内容そのものは、人それぞれ解釈が分かれるかとも思います。
なおこの記事ではセレスティンが過去と向き合い、再び立ち上がる終わり方を紹介していますが、テキストデータを見るとセレスティンが死んでしまい、結局真相は闇の中に隠れてしまうというクエストジャーナルも確認できています。選択肢か、あるいはセレスティンの要望を無視しまくって時間が経過しすぎると死んでしまうのか…分岐点がどこにあるのかはよく分かりませんでした。まぁいずれにしても生存ルート自体には素直にクエストをササッとこなせば入れると思います。実際特に苦労はなかったです。
道が暗くなる時刻に別れを告げるのは、真の友ではない
セレスティン独自のクエストは短いものの、バニラに存在するクエストへの反応、そして台詞量の多さは尋常ではないです。一方でかなり強固な信念の持ち主で妥協を許さない姿勢は、人によっては受け入れ難いキャラクター性に映るかもしれません。
例えばデイドラのクエストにしろ、派閥クエストにしろ、そのときの自分の気分次第で気軽に結末を操作できるのがSkyrimの面白さのひとつだとは思いますが、セレスティンはデイドラとの取引、犯罪への加担は許しませんので、クエストの進め方次第では敵対化してしまいます。
それはプレイヤーにとっては窮屈なロールプレイを余儀なくされるように思う人もいるでしょうが、僕はむしろここまで一貫性のある、揺らぎが極めて少ないキャラクターは面白い、と感じます。とはいえ、「かなり人を選ぶ」キャラクターだとも思いますので、その時々で善人にもなるし闇の一党にもなるという、良くも悪くもゲーム的な、信念があやふやで自由なキャラクターとして遊ぶのが好きな人にはお勧めはしません。それこそプレイヤーも完全な善行キャラクター、聖騎士ロールプレイを徹底したいと思うような場合じゃないと、セレスティンは一緒にいて辛いキャラクターというだけかもしれません。
まぁしかしこれだけ数多くのフォロワーがゲーム内に存在し、MODでも様々追加できるゲームですから、こういう極端とも言えるようなキャラクターが一人や二人いても僕はいいじゃないか、と思います。この尖り具合は正直嫌いじゃない。むしろここまで徹底したキャラクターを作り上げて音声まで収録したのは本当にすごい、と思います。作者さんもセレスティンに負けないぐらいの信念の持ち主ですね。徹底して作り込むぞという気迫を感じました。

こうしたことからかなりクセが強いと言えるキャラクターですが、「結局いつもその時々で都合のいいように選択肢を選んでいるだけで、この世界において自分が何者なのか立ち位置が定まってないんじゃないだろうか?」…そんな疑問を心のどこかで抱きながらSkyrimをプレイしている人にこそ、もしかしたらこのセレスティン、実はピッタリかもしれません。セレスティンが隣りで睨みを効かせているだけで「下手なことはできないぞ」という気分になりますし、1ミリのブレも許されない善人ロールプレイ、聖職者ロールプレイをするには最適な人物と言えると思います。
「何者になるかは自由、何をするのも自由!」なSkyrimにおいてそれはある意味では縛りプレイに近いものになってしまうかもしれませんが、豊富な反応が用意されているセレスティンと一緒にクエストをこなすこと自体は楽しく、セレスティンと同じ視点でゲームを進めることで、真のロールプレイも楽しめるのでは。興味のある方はぜひセレスティンとの冒険に挑戦してみてください。
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