6月にMOD紹介記事を作ってそれっきりでしたが、ここ最近はPC版のタクティクスオウガリボーンにMODを入れて遊びなおしていました。
1年ぶりのプレイ
タクティクスオウガリボーン自体は1年ぶりなんですが、MODを入れるにあたって、以前のクリアデータは使わず、あえて最初から遊んでみることにしました。まっさらな状態からスタートした場合、MODがどの程度プレイ感覚に影響を及ぼすのか、確かめてみたくって。
今回使ったMODは、6月に特集記事で紹介したユニオンレベルを撤廃する「Union Level Removal」と、ゲームバランスの再調整とバグ修正がセットになった「TOR Micro Overhaul」の2つです。
この2つのMODを入れて最初からプレイし直し、とりあえずLルートのチャプター2まではクリアしてみました。
ユニオンレベルの撤廃の影響
まずユニオンレベル撤廃のMODについてですが、率直に言うと自分が想像していた以上にゲームがマイルドになってちょうどいい塩梅に感じます。言うなればタクティクスオウガマイルドってなところでしょうか。

Lルートのチャプター2の場合、バニラでは古都ライムでヴァイスとの戦闘後にユニオンレベルの上限が19になるのですが、MODではユニオンレベルの上限がなくなっていますのでレオナール戦の時点ですでにレベルが22になっています。というか、アルモニカ城の連戦で1上がったので、アルモニカ城に入る前はレベル21でした。
このデータではドラゴンを仲間にするためにフランパ大森林にもちょっと入っているのですが、そこでいくらか戦って経験値を稼いだ状態であってもせいぜい敵ボスユニットよりレベルが1〜2ぐらい上になる程度。ですが、この1〜2レベル違うというだけでも戦闘はかなりマイルドに感じます。
まぁもちろんどんなクラス構成か、スキル構成か、合成武具は使っているかなど個人の差はありますが、ユニオンレベル上限がなくなるだけでも本当にこのゲームは易しくなるんだな、と。テキトーにやってても勝てるってぐらい極端に易しいってわけではないですが、バニラより明らかに難易度は落ちると感じます。
バニラだと城門前のモディリアーニ戦だけでもゲンナリする難易度だった気もするけど(いきなりゴーレム2体、ドラゴン2体が攻め込んでくる)、そんなでもなかったかなって感じ。やっぱりレベルが1でも違うとだいぶ余裕が出ますね。
もっとも、タクティクスオウガリボーンはチャプター3から難易度が急激に上がってくるので、ここから先どうなるのかは僕もちょっと分からない。おそらくバニラほど苦労はしないとは思いますが…。ともかく、チャプター2の段階までで言えば、ほどよい感じにマイルドになると思います。
バランス調整の影響
バランス調整MODの影響については、やはり「武器スキル」が命中率に影響しなくなったこと、そして「MP回復アイテムが作成可能になった」ことが大きいと思いました。

バニラでは武器スキルのランクが命中率に補正を与えていたため、AGIやAVDのステータスが意味をなさなくなり、向きの重要性も損なっていたということから、MODでは命中率に関係する計算式が再調整されています。
これにより忍者のような素早いクラス相手だと、攻撃命中率も正面からではだいぶ落ちます。横に回っても70%とか。そのため、敵も味方も正面からの攻撃はわりと避けます。だからこそ、命中率を上げるスキル(ビゴラスアタック、マイティインパクトなど)の重要性もかなり高い。
チャームでよっぽどパラメータを補強していれば話は別でしょうけど、そうでなければスキルなしの正面攻撃は基本当たらないと思った方がいいかなって感じ。ちゃんと、側面や背後に回る意味が大きいという。そういう意味ではメリハリが効いているんじゃないでしょうか。命中率計算式に手が入ったことでお互いが避けまくるような塩試合には今の所なっておらず、現状再調整された計算式はいい塩梅で機能していると思います。

そしてやっぱりこれがある意味MODとしては一番効果が大きいのでは、というのが、MP回復アイテムが作成可能になったという点です。
具体的にはLルートでいうとチャプター2の港町アシュトンにおけるナディア戦で「医薬品調合書 I」が手に入り、以降キュアリーフからマジックリーフを作ることが可能になり、そこからさらにマジックシードまでランクアップさせることができます。
そしてアルモリカ城城内にてアーバインを倒すと「医薬品調合書 II」が手に入るので、これでマジックエキス(MP完全回復)が量産できるようになります。
Lルートではクァドリガ砦でダッサを倒すと「ゲルゲの口伝書」が手に入り、これを使ってゲルゲの吹矢・沈黙を量産して売れば簡単にお金稼ぎができるため、MP回復アイテムも作り放題やりたい放題。チャプター3入ったらマジックエキスも使いまくり状態になれますぜ。
これがマジでデカい!タクティクスオウガリボーンの何が腹立つって、このMP回復アイテムが店売りされなくなったことで、SFC版と違ってお手軽なMP回復ができず、基本は瞑想が発動するのを祈るしかないってことです。敵は普通にマジックリーフ使ってくるのにw
しかし今やそれも過去のものとなり、こちらも戦闘開始と同時に即MP回復が可能になりました。MPは魔法だけでなく、必札技やドラゴンのブレスなどにも使うため、全ユニットに1個は持たせておくと本当にストレスがなくなります。
MODではこのほかにも色々と調整箇所があるわけですが、僕はこのMP回復アイテムが簡単に作れるようになったことが一番ストレスを和らげてくれていると感じます。本当に全然違う。
バニラにはもう戻れない…
あくまでこれはチャプター2クリアまでの感想ですが、こりゃもうバニラには戻れないッスね。だいたい想像はできていましたが、ユニオンレベルがなくなり、MP回復アイテムが手軽に手に入る環境がこれほどゲームを遊びやすくしてくれるとは。ただこれ、形としてはSFC版の仕様に戻しただけですなw
松野さんがなぜレベル上げの自由を制限し、MP回復アイテムの店売りをなくしたのか、僕には分からないし、もう分かろうとも思いません。MODでこうして無事解放されたわけですから。これだけで本当に満足。今のところはとても遊びやすく、とても楽しいです。
チャプター3に入ってゲームもこれから一段と難易度が上がるわけですが、そこでこのMODの影響がどう出てくるのか、じっくりとプレイしながら確認してみようと思います。
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